リアル小売とネット小売

最近リアル小売に対して、問い合わせ・質問をよく頂くので、リアル小売に対しての私のイメージを記載します。まず前もって言いたい事があります。相手も口が悪いので、私もここは、口悪く言わせて頂きます「リアルは、無くならねーよバーカ」です。リアルに対してのネガティブな情報が多いので、惑わされている人が多い気がします。

もちろんの伸び率などは、ネットの方が俄然多いと思います。しかし小売全体の割合で言えば、95%はリアル小売で販売されています。みんながリアルの大切さを忘れて、ネットに走り出すのが本当に怖いです。リアルこそ最強です。リアルに勝るモノはありません。今後、Amazonさん達もリアルに参戦されるでしょう。リアル老舗の皆様頑張りましょう。

そこで今回は、もう一度リアル小売に関して、頭の中を整理したいと思います。私はリアル小売が大好きです。モノを買う、買わない、安い、高いとは違う幸福感を得る事ができます。

好きな女性と手を繋ぎ、何を買おうかと悩む時間も好きです。子供におもちゃを買い与える時に、あのトイザらスの雰囲気を子供に見せるの好きです。もちろんネットの方がおもちゃの商品数も多いです。

しかし、あのおもちゃの山の中から、好きなおもちゃを見つけ、可愛い梱包をして頂き、お店の人にお礼を言わせ、帰宅まで箱から出したい気持ちを抑え、大切に抱き抱え、家に帰るなり可愛い梱包を無造作に開ける。そして最後には、両親にお礼を言って遊び出す・・・この一連の流れが大好きです。

この一連の買い物体験は、リアル小売しか体験出来ません。もっと人の本質的な部分に我々が気づき、リアルな商売を活性化させたいと思っています。私が敗北宣言するのは、ディズニーランドがネットで販売され、体験できるようになれば、敗北宣言します。それまではリアルに圧倒的に拘りたいと思っています。

私はいつも言います。「奥さん今日もキレイだね、きゅうり一本サービスしておくよ」みたいな小売が帰ってくると思っています。投資と同じです。歓喜で売って、悲嘆で買うです。リアルに対して社会が悲嘆な状況であれば、なおの事燃えて来ます。今こそリアルを極めるべきだと思っています。

家具業界のリアルとネット

特に我々家具業界のネットの伸び率はえげつないですね。

2017年は、全カテゴリーを抑えて、伸び率NO1です。ただ今年も同じ伸び率かどうかは微妙です。ただ現実、私はもっと伸び率高いと思っています。SR的な役割を持たせて、ネットの売上をリアルで計上している会社様も多いと思っています。家具に関しては、特に多いと思います。その為、この画像よりも本当はネットの割合が高くなっていると考えます。

リアル小売に大切な4項目

ITの技術の影響でリアル小売業の姿が大きく変わっている事は承知しております。むしろ変わった方がいいです。しかし私は、こんな時代だからこそ、(現実・現場・現物)を見つめ直す必要があると考えます。本来小売業は、お客様目線で進めるべきです。しかしお店が増えるに連れ、この視点から離れてしますのも現実です。

現場のスタッフが「お客様目線」を持って下記4項目を遂行すれば必ずリアル小売に勝てる商法はありません。理論的に考えてありえないです。

新保民八氏の有名な言葉です。(1901〜1058)

「正しきによりて滅びる店あらば滅びてもよし、断じて滅びず」

「お客様にとって正しいことをして、お店が滅びるなら滅びてもよい。しかしお客様にとって、絶対に正しいことをしているならお店は滅びない」

と言う事だと思います。こんな時代だからこそ胸に刻むべき言葉だと思います。

そんな言葉を胸に刻み4原則を整理します。キーワードはあくまでも「お客様視点で・・・」と言うことを念頭において読んでもらえればと思います。

  1. 商品力(選択する力)
  2. MD力(品揃え)
  3. 伝える力(接客・演出・店作り)
  4. 売り切る力(計画販売)

⑴商品力(選択する力)

お客様にとって必要な商品は変化します。お客様にとって正しいことも変化します。年代や地域によっても異なると思います。その為、お客様にとって何が必要か??と言う事を常に現場では、考える必要があります。「今、このお客様にとってのストライクゾーンは何か??」「この地域のお客様にとって何が必要なのか??」「今月何が必要か??」「今日何が必要か??」これらを常に、念頭に置く事が何よりも重要だと思います。

要は、何の為に??何故その商品を販売しているのか??をスタッフが答えれる事が重要です。
「今売れているから・・・」
「自社商品だから・・・」
「粗利が高いから・・・」
ではダメです。

売れている品・儲かる商品を選択して集める小売では、限界だと考えます。何を仕入れるのかを決定するのは、お客様だと思う事がとても大切です。仕入れの決裁者は、お客様の代理で仕入れをしています。お客様になりきって仕入れをして、数量を決め、売価を設定する。当たり前の事ですが、この動きが、昨今では、やりずらい仕組みも問題あると思っています。特に日本国内でこの動きがやれないもどかしさもあります。

ついつい、大量に仕入れを起こさないと値段も何も出て来ません。その為お客様目線から、会社目線の販売へと転換するのだと考えます。販売スタッフが、いつまでも仕入れに対して、無頓着だと選択する力すら永遠に付かないと考えます。

⑵MD力(品揃え)

選択した商品を揃える力もリアル小売には重要なスキルだと思います。

  • 気づきやすい
  • 探しやすい
  • 分かりやすい
  • 比べやすい

上記が目的だと思います。
これが、揃える目的だと思っています。あくまでもお客様視点でMDも進めるべきです。逆に揃える力が無い店舗の場合こうなります。

  • 気づきにくい
  • 探しにくい
  • 分かりにくい
  • 比べにくい

こうなってくると売上が大きく下がる事になると思います。売り逃がしを防止しようと、似たり寄ったりの商品を展示する事は賢い事だとは思いません。弊社みたいに専門店であれば別です。専門店であれば尚更販売のカテゴリーは決まっていますので、一枚板を購入したいお客様にとって、気づきやすい・探しやすい・分かりやすい・比べやすいになっていればOKだと思います。または一枚板がある風景を伝える力を磨けば良いと思っています。

ここまで読んで分かったと思いますが、リアル小売の場合、優先順位を考えると、カッコよさはさほど必要ありません。自己満足になってお店作り、品揃えをカッコよくして、お客様にとって◯◯◯にくい品揃えになってないか注意が必要だと思います。

リアル小売のモットーは、シンプルイズベストです。

⑶伝える力(接客・演出・店作り)

伝える力は、昨今のリアル小売でもっとも重要だと考えます。もちろん1番重要部分は、接客ですが、接客に関しては、違う記事でたくさん書いてますので省略します。

下記、接客に関してまとめたモノです。

  • このお店は◯◯だ。
  • 今は、これだ。
  • この商品の価値はこうだ。
  • お客様になぜおススメするのか??

これらを、お店に語らせる事は、とても重要だと思っています。最近どんなお店に行っても、語っているのは「プライス」だけ・・・と言う気がしております。もちろん小売にとって、プライスはとても重要です。ただしプライスだけに語らせる事は、単価を落とす事にも繋がります。価値が高い商品を販売しようと思ったら、プライス意外にも語らせる必要があると思っています。

「これ下さい」小売こそリアルでは勝ち目ありません。ネットでやった方が良いです。「これの事を知りたい」小売でしかリアルに勝ち目は無いと思っています。

この商品購入によって、お客様がどう変わるのか?
これを使って◯◯したい・これを買ったら◯◯になるだろうなー。と思って頂くことが、昨今で必要な伝える力だと思っています。ニーズが生まれてくる売り場・潜在的なニーズを湧き出す売り場を目指したいと思います。

⑷売り切る力(計画販売)

3個売るよりも、1個も残すな。と言う有名な言葉があります。ユニクロの柳井氏もこう言っています。「小売の利益は売るから出るのではなく、売り切るから出る。」
この残さない力=売り切る力が私も現代のリアル小売の問題店だと思っています。

小売業の売る力は、小売のみしか無いと錯覚している事に問題があると思っています。ネットを活用して、売れ残った商品を海外へ輸出するなど、工夫はいくらでも出来ます。販売スタッフも同様です。一般顧客をターゲットにしていると、一般顧客にしか販売出来ないと錯覚している場合が多いです。

まったくそんな事ありません。一般顧客にサービスを提供したいのであれば、売り切る力を今後、各小売スタッフが身につけるべきだと思っています。
売れない商品をお客様の為に・・・とカッコつけて返品を続けていると、仕入原価に上乗せされる事になります。

仕入れ原価のアップ=売価アップとなります。これのどこがお客様の為なのか疑問に思います。時には、処分は必要です。思い切った処分も必要です。もちろん癖になって処分しか出来なくなる会社もあると思います。

売る力よりも、売り切る力が今後大切だと思っています。私は良く小売の朝礼で冗談で言います。「予算がいくらとかレベルが低い。完売しよう」そう言います。完売以外に小売の目標はありません。そして長年頑張っていますが、未だ達成した事が無い永遠の課題でもあります。

その為にも各営業マンは、勝手に自分の顧客を固定せずに幅広い視点で物を売る工夫をするべきだと考えます。小売とか卸とか言う単語は、今後間違いなく、無くなると考えます。良いものを継続的に販売して行く為にも売り切る力はとても大切だと思っています。

今店に並んでいる商品を全て完売させようと思ってください。そう思った場合どのような行動をしますか??是非考えてみてください。

勝手にお客様を狭めて、脳みそ小さくなっていると、まじてネット軍団に根こそぎ小売を持っていかれます。最初に書いたように、私はリアル小売が大好きです。売るのも、買うのも大好きです。こんなステキなモノを減らしたくありません。

その為にはリアル小売屋全員で、もう一度原点回帰する必要があると思っています。