蘇りと禊ぎ(よみがえりとみぞぎ)

前回まで

こうしてイザノミコトは、黄泉の国から地上へ戻れれました。このことから、日本語の(よみがえり=蘇り)は、(黄泉の国から返る)という意味が元になっています。イザノミコトは「私はとても穢れてしまった・・・醜い国に行ってしまった・・・禊をしなければならない」
そう言って向かわれたのが、九州の日向です。(現宮崎県北部)そこで禊を行われました。

まずは身につけていた( 杖・帯・袋・衣服・袴・冠・腕輪)の投げ捨ててじ 十二柱の神々が出現しました。そこ後も数多くの神々を産み落とされます。
今後物語の重要な人物になる3人の神々もこの時に生まれます。

  • 左の目を洗われた時に生まれた、「アマテラスオオノカミ:天照大御神」
  • 右の目を洗われた時に生まれた、「ツクヨミのミコト:月詠命」
  • 鼻をお洗いになった時に生まれた、「スサノオ:須佐之男命」

が生まれます。

スサノオ:須佐之男命

イザノミコトは「私はこれまで、たくさんの子を生んだが、最後に貴い三人の子供を得た」とお喜びなります。そして三人の子供達に、それぞれ使命を与えられます。

アマテラスオオノカミには、玉の首飾りを渡され、天を支配する事を命じられた。
ツクヨミには、夜の国を支配するように命じられました。
スサノオには、海原を支配しなさいと命じられました。

こうしてそれぞれの神は命じられた国を統治するようになります。
しかしスサノオだけは、海原を統治する事はありませんでした。ヒゲが胸元に伸びてもなお、泣き喚いていおられました。その泣き喚く様は、緑の山々は枯れ果て、海や川の水が乾ききってしまうほどでした。

この事が原因であらゆる災いが、次々と起きるようになりました。
そこで、イザノミコトは聞きました。
「お前はなぜ命じた海原を統治せずに、泣き喚いておるのか??」
そう聞くと、スサノオは答えます。
「私は、お母さんのいる黄泉の国へ行きたくて泣いております。」
それを聞いたイザノミコトは、お怒りになられます。
「お前は、この国にいてはならない」
そう言って、スサノオを国から追い出されてしまいます。

海原の国を追い出されたスサノオは、姉である「アマテラスオオノカミ」にお願いして、黄泉の国へ行こうと考えます。

スサノオは、天の国へ昇る事を決意されます。しかし、スサノオが天に登る時、山や川が大荒れになり、アマテラスオオノカミは、大変驚かれます。
「弟は良い心で来ているのではない、多分私の国を奪おうと思っているのかもしれない」そう言われます。

誓い

そこでアマテラスオオノカミは、戦う準備をしてスサノオが昇ってくるのを待ち構えれれます。
そして、スサノオは天の国に到着します。アマテラスオオノカミは、スサノオに言います。
「お前はどう言う訳で、昇って来たのか??」

「お姉様、やましい気持ちはありません。ただお父さんが泣き喚く理由を聞かれたので、お母さんのいる黄泉の国へ行きたいと申しました。するとお父さんは、それでは、お前は海原の国へ居ては行けないと追い出されました。私は、黄泉の国へ行く事にしました。その事をお姉様に報告しに来ました。決してやましい気持ちはございません」
こう懇願しました。そこでアマテラスオオノカミは答えます。

「それなら、お前の心が清い事をどうやって証明しるのか??」

「・・・神々に誓いを立て、女の子を生んで差し上げましょう。お互いが子供を生み女の子が生まれた方が正しいと言う事にしましょう」

アマテラスオオノカミは、条件を飲み二人は誓いを立てました。
そして、スサノオに生まれたのは、女の神さまでした。アマテラスオオノカミの元には男の子が生まれました。そこでスサノオは、アマテラスオオノカミに得意げに言います。
「私の心が清い為に女の子が生まれました。これは、私の勝ちです」

その後、調子に乗ったスサノオは、乱暴な行動を取るようになります。アマテラスオオノカミが作られた田を踏み荒らしたり、大賞祭を行う神殿に「うんこ」をし散らかします。
しかしアマテラスオオノカミは、弟を庇うような言動を取られます。弟である事、勝負事に負けた事が原因だと言われています。

慢心

スサノオの乱暴は、更にエスカレートしていきます。そしてある大きな事件が起きてしまいます。ある日、服織の娘が、神聖な機織場で神々の着物を作られている時に、スサノオは、馬の皮を剥いで、その死体を機織場の投げ込まれました。驚いた機織の娘は、ショックで機織を折る横糸を通す道具板で「女陰」を突いて死んでしまいました。

責任を感じたアマテラスオオノカミは、天の岩屋戸(とびらが大きく、岩で塞がれた洞窟)の中に隠れてしまわれました。※現高千穂に由来の土地がある。
こうして高天原(アマテラスオオノカミが統治する天の国)も真っ暗になりました。もちろん地上の国も真っ暗になってしまいました。

困った(八百万の神々)は、何とかアマテラスオオノカミを洞窟から出そうと話し合いを繰り返します。そこで、岩屋戸のすぐ外で、賑やかな事を行う事にします。
中でも女神のダンスはとても賑やかだったそうです。女神の名は、アメノウズメノミコトと言いました。彼女のダンスは、だんだんとエスカレートして行きます。乳首をかきむしり、陰部を広げ、そこに着物の紐を垂らしたりしました。

それを見ていた神々は、大声で笑いだしました。
アマテラスオオノカミも騒々しい、外が気になり、穴の隙間から外を見ました。
「私が隠れてしまったので、高天原も地上の世界も真っ暗闇になってしまったというのに、何でアメノウズメノミコトは、楽しんで踊り、八百万の神々は、大声で笑っているのだろうか」と聞かれました。

「それは、あなた以上に尊い神はおりません。」とアメノウズメノミコトが言います。元気になったアマテラスオオノカミは、洞窟の中から姿を出します。そして、二度と、この中へ入っては行けないと、申し出ました。

こうしてアマテラスオオノカミがお出になられたので、高天原も地上の世界も自然に明るくなったのです。八百万の神々は、事の原因であるスサノオに罰として、ヒゲを切り、手足の爪を抜き、高天原から追放されてしまったのです。

まとめ

古事記の物語は、ここまでにします。
まず重要なのは、スサノオの「慢心」の心だと思います。スサノオが生んだ女神は「陰気」の表れです。一方アマテラスオオノカミは、必要とあらば戦う決意を持っていたので、男の子が生まれたのだと思います。

スサノオは私が正しかったと「慢心」のなり、勝手な振る舞いを行うようになってしまいます。これは現代でもある事だと思います。

アマテラスオオノカミが、我慢の限界になった事件が、服織女の死です。少し、描写が分かりずらかったので、色々と調べてみました。諸説ありますが、ここで言うこの事件を「強姦」と捉える説が一番理に適っている説だと私は思いました。

馬の死体を投げ入れる行為が、現代で言う「脅し」です。刃物をチラつかせ、動くな、騒ぐな、殺すぞ。と脅す行為です。その後の描写の中でも、”死を選ぶ程女性の敬意を傷つけられる行為“だったと記載されています。」

これは「強姦」を表しているのだと思います。男性の「慢心」「自分勝手な行動」が原因です。

古事記の中には、男性は「慢心」にて身を滅ぼし、女性は、「疑心」にて身を滅ぼすと言う事が至る所に散りばめられています。
アマテラスオオノカミが身を隠す行為は、とても有名な場面です。私は、これが現代で言う「いじめ」に近い気がしております。

今まで大切にしてきたものが一瞬で踏み潰され、心の内の大切な部分まで踏み潰されてしまいました。最近の報道番組などで多い、典型的な「いじめ」の手法です。

このアマテラスオオノカミの繊細な心は、日本人に「うつ」が多い事も表しているのだと考えます。日本人は、過敏な精神性を持っていると思います。その精神性が原因で、自分を追い詰める人が多い事も事実です。最近の事ではなく、古事記の頃から日本人の本質は変わっていないのだと思われます。

世界一の精神疾患大国になってしまった日本・・・どうやって攻略するのか??も考える必要があります。古事記に学べる事を言えば「笑いの力」です。現代みたいに意味不明なテレビ番組・で笑うではなく、団欒・人の集まりから来る笑いには、「うつ」の治療の力があるのかもしれません。

祭の語源は、「待ち居る」です。何事も「待つ」事は重要です。人間関係でも同じ事が言えます。こちらから喋る事よりも、相手が喋るまで待つ事が何よりも重要です。
営業の時ももう少し、待てるようになれば・・・もう少し私も売れるかもしれません・・・笑

そして家族団欒を使命に持っている我々の働きが意味あるものだと認識しました。
やはり家具業界は、寿産業です。今後も家族団欒のお手伝いが出来る働きを行いたいと思います。