箔師

裕人礫翔「ヒロトラクショウ」

 

深みがある人ってたくさんいます。
私の人生の中で、もっとも深みある方にお会いする事が出来ました。

祐人礫翔と言う、工芸師の方です。
大枠は、下のHPから閲覧ください。
私は、HPでは触れられていない、お人柄などに少し触れさせて頂きたいと思います。

今後アトリエ木馬×裕人礫翔ブランドの設立をしたいと先生に打診しております。
今日は、県外の皆様の為に、少しでも礫翔先生のお人柄が分かる内容を記載します。

もちろん私の説明では、本来のお人柄の10%も理解出来ないと思いますが、ゼロよりは良いと思い頑張ります。

https://www.gold-leaf-kyoto.com/

こうやってみんなに、他の作り手の方を紹介したいと思ったのは、東京のKOMAと言う製造メーカー以来の、2件目になります。

経歴

 

1962年 京都 西陣に生まれる。
京都市伝統産業技術功労者でもある父、西山治作を師として柄絵箔業に携わる。

その伝統の継承だけではなくアートとして金銀模様箔の創作に積極的に取り組み、榊莫山、桂由美、片岡鶴太郎など様々なジャンルのアーティスト達との共同製作を行い、イタリア、フランスなどで活躍。

京都国立博物館、名古屋ホテルマリオット等、文物の修復やインテリア装飾など幅広い創作活動を展開する。
一方、文化財保存を目的とするデジタルアーカイブ事業で、箔工芸士の誰もが完成することの出来なかった再現手法を独自の理論、経験を基に完成させ、貴重な文化財の保護と活用、および世界への発信に貢献。

その手法は特許を取得。国宝「風神雷神図屏風」高精細複製を制作し、建仁寺へ奉納。また、南禅寺、妙心寺、相国寺、隨心院、二条城、名古屋城などに収められた障壁画の複製に注力。
メトロポリタン美術館、シアトル美術館など日本国外で所蔵する作品を複製するプロジェクトにも意欲的に参加

。光琳や狩野派による屏風、襖絵を京都に里帰りさせる。これらの文化財複製の質の高さ、文化的価値と貢献が認められ、“京版画”として商標登録される。

 

綴TSUZURI

 

昨日一緒に昼食で「うどん」を食べさせて頂きました。
その中でキャノン様との取り組に感銘を受けました。

 

いやぁー知ってるようで知らない事がたくさんあります。実は礫翔先生とは何時間も一緒に食事をしたり、お酒を飲んだりしますが、お仕事の話は一切されません。自慢話し昔話もほとんどありません。

 

このプロジェクトの事も始めて聞きました。

内容は下記です。

海外に渡った、国宝を(日本古来の貴重な文化財。
その美しさを、出来るだけ多くの人見てもらいたい。
大切なオリジナル作品を劣化から守り、保守して、自分たち子孫のために、次の時代へと継承していくプロジェクトです。

キャノンの印刷技術があってこそのプロジェクトですが、世界で唯一、金箔をその上から貼る技術があるのが、礫翔先生だそうです。
キャノンのデジタル技術と礫翔先生の匠の技術が相まって進んだ企画だと言えます。

 

G伊勢志摩サミット

 

2008年各国の首脳が伊勢志摩に集結しました。
その時、一番目出す場所に屏風がありました。これを担当されたのも礫翔先生です。
日本を紹介する大切な場です。

やはり日本と金と言うのは、切っても切れない関係だと再認識出来ます。
更に、金を使い尚且つ、下品ではありません。
日本人が持つ、わびさびが金箔で表現されています。力強さも感じる事が出来ます。

海外の作家の金をモチーフにした作品は下品な物が多い場合が多い印象があります。

 

美術協力

 

最近では、映像作品の美術協力もされています。
最近では「検察側の罪人」でも美術協力をされて、大きな反響となりました。

ラスト間近の一番重要なシーンに礫翔先生の作品が登場します。
少し路地裏からは想像も付かないスタイリストだったので、見ていた方も驚かれたと思います。

あそこまで映画を「食う」作品も、大変珍しいと思いました。

 

その他にも、今年・来年公開される「大作」と言われる作品に数多く登場します。
情報解禁されてませんので、まだ書けませんが、実は特別に撮影現場を見学させて頂きました。
今を時めく数多くの役者の皆様の演技を間近に見る事が出来、光栄でした。

更には礫翔先生の作品が演技のポイントになっている事にも驚きました。
下記画像の中央が礫翔先生です。
映画の撮影の合間に撮影されたそうです。

この場面も映画の大切なシーンに登場するそうです。
下記屏風の組子の部分は大川を代表する組子職人「木下正人」さんが作成されました。

お2人とも本当に仲がよく、会えばニコニコといつもお話されているのが印象的です。
やはり素敵な職人同士だと、何か通じるものがあるのだと素敵だなぁーと、いつも見ています。

 

月光礼讃

 

 

これまで、箔は「引き立て」の意匠であった。着物や帯を織り成す金糸は生地に輝きをもたらし、屏風や襖の下地や縁取りの金雲霧は絵図を引き立てる。
そんな工芸界の名脇役である箔を、礫翔は主役として表舞台に引き出す。本展覧会のテーマ 月光礼讃 は、その意思表明である。

箔を下地から絵図へ、舞台裏から表舞台へと引き出し、箔の質感や表情、つまり箔面(はくおもて)を存分に堪能しようではないかという宣言なのだ。
『陰翳礼讃』の著者、谷崎潤一郎は、薄暗い室内に立つ金屏風を地平に沈む太陽が残す最後の照光に例え、その沈痛な美しさを讃えた。鏡が古来より太陽や月を象徴してきたように、天体の光を映しこむ金属は神性を宿すと信じられてきた。

やはり礫翔もまた箔を天体に見立てる。光に透け、吹けば舞い上がり、紙や布に定着させなければ崩れ散る程の脆弱な存在でありながら、見る者を神的な無限の広がりの中に引き込む煌めきをもつ。箔を深く極めてきた礫翔だからこそ表出させることができる箔の魅力がそこにある。

裕人礫翔。

まとめ

最後になりましたが、そんな礫翔先生が弊社の事を好意に思って頂けています。
本当に嬉しい限りです。

今後、弊社の持つ木材の力と礫翔先生のもつアートの力を融合して、日本の文化継承が少しでも出来ればと思っています。
アーティストの方って案外「営業会話」を嫌われます。しかし、礫翔先生はしっかりと、「売る以上に素敵な仕事は無い」と断言する私の話を親身に聞いてくださいます。

そんな礫翔先生がアトリエ木馬で作業をされています。
こんなチャンス滅多にないので大変光栄です。

ずっと見ていたいのですが、なかなか時間を取る事できないので残念です。
次回来られた時は有給取ろうかとさえ思っています。

時には厳しい事も言って頂き、時には私みたいな若者の誕生日まで祝って頂ける大変心配りが素敵な作家さんです。
こんな素敵な作家さんが日本でたくさん増える事が、我々営業マンが楽しく働ける大義だと思っています。

礫翔先生自ら、ニューヨーク・パリ・香港・ドバイ・クウェート・イタリア・などで個展を開かれています。
我々アトリエ木馬が少しでもPR・販売のお手伝いが出来ればと思っています。

アトリエ木馬オリジナル商品もたくさん作る予定です。
家具なのか??アートなのか??どちらか分からない作品になると思います。

アトリエと言う名前を背負っているからには、今の一枚板以外の作品もお客様にご披露できる力を身に付ける必要があります。

そんな事を礫翔先生との交流で再確認しました。

日本にはステキな職人・アーティストの方がたくさんいらっしゃいます。
そんな方が作りに専念できるお手伝いをするのも「営業職」の我々の使命だと思っています。

最後に(余談)

実は、礫翔先生がアトリエ木馬で作業をされる際、一番最初にされたのが「お掃除」でした。
我々の配慮が足りずに礫翔先生に掃除をして頂く事になりました。

礫翔先生が掃除をされた場所は、作業場のスミに置いてある「お地蔵さん」です。

実は今の工場を使わせて頂く前から設置されたいた「お地蔵さん」です。
我々は、特に気にもとめておりませんでした。

その為、「お地蔵さん」は埃にまみれ、周りもゴミが散乱していました。
そんな状況を見て礫翔先生は「まずはお地蔵さんをキレイにしよう」と言われ、一緒に掃除をしました。

更には「このお地蔵さんは水を欲しがっている」と言われ、私に1,000円分お水を買ってくるようにご指示されました。
何の事か分からずに、水を購入し「お地蔵さん」にお供えしました。

気になった私は、以前の工場のオーナーに「お地蔵さん」設置の経緯を伺いました。
すると、大変興味深い内容が返ってきました。

実は、この「お地蔵さん」火災で亡くなられた社員の為に作られたものだそうです。
そして、火災で無くなった方の魂をこの「お地蔵さん」に入れ、供養されていたそうです。

私は「お地蔵さん」が、お水を欲している事を察した礫翔先生に驚愕しました。
礫翔先生は「たまたま」だと言われますが、そんな事にも気遣いをされる礫翔先生に敬意を称します。
素敵なお香まで送って頂き、ありがとうございます。

「神かかった人」が本当にいるのだと再認識しました。

我々では、今後供養しませんが、しっかりと適切な場所に移動し、供養したいと思っています。
商人として、一番大切な事を教えて頂いた気がしております。本当にありがとうございました。

更にアトリエ木馬が発展できるチャンスを頂いたと思っています。
これからも微力ながらモノ作りのサポートをさせて頂きます。