お客様の家具に対する意識

まずは、お客様の家具に対する意識調査から抜粋して記載します。メーカーと小売店の相性がよければ顧客・社会に 喜ばれています。逆に言えば顧客の声に耳を傾ければ業界の実情が分かると思います。

二つの調査から読み取れる業界の実情

家具とライフスタイルの調査(2017年9月)

家具に対して消費者がどのような意識を持っているのかを把握する事はとても大切です。私なりに要点を抜粋して記載します。

  • 4人中3人が「家具は多少高くても長く使いたい」
  • 8割以上が「初期費用の高さで購入を躊躇する」
  • 約6割が「予算内で(気に入らないが安い)他の商品を購入する」
  • 3人に2人が「家具にこだわりがある」
  • 約半数が「家においたらしっくり来なかった」

NIFTY何でも調査団「こだわりアンケートランキング」(14年2月)

家具インテリアを選ぶ際のこわりは??

  1. 「価格・コストパフォーマンス」
  2. 「使い心地の良さ」
  3. 「色・柄・デザイン

と言う内容でした。
要約すると、「家具選びにはこだわりたいが、価格も無視できない」と言うこと、「ただ高い商品は買わない」
そして一番重要なだと思ったことは「家具は自分で選びたい」と言う心理も読めると思います。

実際に違うアンケート調査で、家具をプロからトータルでコーディネートして欲しいと回答したお客様は、1割未満だったと言うことです。我々プロが思うよりもお客様は家具購入を自分自信で楽しみたいと考えてある事が読み取れます。

現代の家具業界の方向性

大塚家具様の苦戦

お客様の心理を無視して、「トータルコーディネート」と歌う販売スタイルが増えてる事は、意味が無いと言うことです。あながち大塚家具の久美子社長の方向性は合っていたのかもしれませんね。大塚家具様の問題点は「成約率の低下」だと思っています。

方向性はあっていたので、集客は伸びていたのでは?と思います。どんなに集客が増えても、それをカバーする「成約率」と「単価低下」が大きかった事が問題だと思います。もっと言えば、幅広いお客様を集客したまではいいが、その幅広いお客様に「どのように接客をするのか??」が確立されていなかったと言う事です。
呼び込みさえすれば、購入頂けるだろうと言うプロの怠慢が見え隠れします。

家具店の第一優先事項はモノです。

何をどう進めようと、どんなに集客しようと、ステキなプロモーションしようと、販売スキルを強化しようと、結局家具店で成功するには、家具を販売するしかありません。接客でカバー出来るのは、ほんの僅かです。あくまでも購入されるのは、家具です家具とプライスのバランスが合って居なければ全ての策が机上の空論として終わります。

業界の価格

業界の価格を把握する事は、とても重要です。いわゆるマーケットと呼ばれるものです。例えば、先ほどの大塚家具様は一般的に高い家具販売店のイメージだと思います。逆にニトリ様・イケア様・無印良品などは、安い家具販売店のイメージだと思います。あくまでもお客様のイメージです。現実とは違う可能性はあります。

「この値段で作った、それから利益を乗せたらこの価格」が厳しい事は明確です。我々販売店もメーカーも「いくらだったら顧客が購入するのか?」を常に念頭に置く事が、今後重要だと思います。
大塚家具様が苦戦している・大変だと連日色々報道されています。
しかし一番大変なのは、お取引メーカー様です
ここを理解する事も業界人として、とても大切な事です。

顧客が家具を購入しない理由

家具が売れない理由を二択で考えてみます。

  1. 商品価格が高い
  2. 自分好みいピッタリあったものが無い

これだけです。深く考える必要は、ありません。最近流行りの二択で考えます。次に攻略方法です。1に関しては、A:大量生産をしてコストを下げると言う方法があります。B:また生産国選びでも攻略出来る可能性はあります。

2に関しては、A:カスタマイズ・別注に対してどれだけ対応が出来るのか?B:出来るだけ大多数の人が好む家具をデザイン・企画するのみだと思っています。家具は展示スペースを他の物販よりも多く取ります。その為多少の仕様違いの商品を展示する事は賢い選択とは言えません。

どんなに接客が上手くてもモノが適正価格で無ければ、家具は売れません。いかにコストを抑えて多様化する顧客様のニーズに対応出来るのか?が今後生き残るポイントだと思います。国内メーカ様は、本当に苦戦を強いられております。大変だと思います。我々製造チームも同じです。

国内メーカー様と国内販売店の相性がすこぶる悪いことが原因です。
一つ前の記事でも記載しましたが、「メーカーと販売店の相思相愛」「適正価格」を算出する唯一の方法です。

国内メーカーの愚痴

  • 「家具屋が売りきらん」
  • 「輸入品ばかり、売りやがって」
  • 「値引きばかり、言いやがって」
  • 「昔は売ってもらってたけど、今はダメだねー」
  • 「もう家具店は、ダメやねー違う販路を考える」

国内家具店の愚痴

  • 「国産の家具は、値段が高すぎる」
  • 「国産は、納期がおそい」
  • 「家具を多量に作れない」
  • 「輸入品と国産家具のコスト差がありすぎる

メーカーと小売店の相性

これが日本家具業界の現実です。この双方の相性の悪さがどのような問題を引き起こすのか?です。それは、双方が過剰に利益を取ろうとします。双方が目先の利益・売上の事だけを考えるようになります。続く見込みがないので、取れる時に取ろうと言う発想です。メーカーも売り続けて頂く事を期待しておりません。家具店も作り続けて頂く事を期待しておりません。

そんな業界の商品が顧客様に届くと思う方が間違いです。そんな業界が社会から必要とされる訳もありませんし、顧客様に喜んで頂く事は不可能です。

上記発想が原因で業界内では、メーカー様が直接小売すると言うスパイラルが発生します。本来は業界にとっては、この流れはよくありません。メーカーは思ったよりも経費が膨らんでいる場合が多いです。そして営業経費に関して知識がありません。

思ったよりも、経費がかかると言う事を痛感すると思います。その為、自社のお店だけ値引きをして無理やり販売するようになります。本来は、メーカーが一番やってはいけない事の一つです。これが原因で、メーカーと小売店の溝はさらに広がって行く事になるでしょう。国内家具の単価は下がる一方となります。そして誰も幸せにしない「無意味なプライス」が誕生してしまいます。
目先の売上・利益だけを考える業界に大変不安を感じております

私はカッコ良い業界にしたいです。若者が憧れる業界へと改革をしたいと思っています。若い人たちが口を揃えて、「家具業界で働きたい」と言ってもらいたいですね。

小売店は海外のメーカーの為に。メーカーは国内の小売店を潰すために。
その分ニトリ様は潔いですね。誰にも頼るつもりも無いみたいです。もはや家具業界に呆れていらっしゃるのかもしれませんね。今後新しい業界としての考え方・仕組みが国内は特に必要です。メーカーと販売店の相思相愛を復活させましょう。

それが業界として顧客満足を叶える唯一方法だと思っています。